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フロアコーティング耐傷性評価|プロが教える全6種合格のJIS規格

職人として断言する。「傷に強いです」という口頭説明だけでは信用に値しない。フロアコーティング業界では、第三者機関による試験報告書などのエビデンスを持たずに「耐傷性◎」「傷がつきにくい」などと謳う業者が少なくないのが実情だ。本当の意味で耐傷性があるとアピールできる製品とは、JIS規格などに基づく第三者試験機関の試験報告書で「傷を認めない」の結果が証明されたものを指す。この記事では、耐傷性評価試験の仕組みと、エビデンスで耐傷性を証明済みのコーティング種別、失敗しない業者選びのポイントを現場の視点で解説する。

この記事でわかること

  • エビデンスのない耐傷性表記が横行している現状とその問題点
  • JIS K 5600-5-11:2014「塗料一般試験方法」の概要と役割
  • スチールウール耐傷性試験・鉛筆硬度試験の具体的な内容と評価基準
  • 全6種のコーティングが第三者機関の試験で「傷を認めない」を取得済みであること
  • 試験報告書で業者のエビデンスを見極める方法・向かないケース・保証対象外条件

床の傷は「日常の積み重ね」だ|耐傷性を軽視すると起こること

ペットの爪痕と家具の引きずり傷がついたフローリング床面の状態

フロアコーティングの耐傷性を軽視するのは、長い目で見れば大きな損失につながる。床の傷は一度ついてしまうと完全に消すことが難しく、補修には時間と費用がかかるからだ。

ペット・子ども・家具移動で発生する傷の実態

日常生活の中には、床を傷つけるリスクが至る所に潜んでいる。子どもがいる家庭では、おもちゃを引きずったり、ブロックを落としたりすることで、フローリング表面に擦り傷やへこみが発生しやすい。ペットを飼っている家庭では、犬や猫が走り回る際の爪痕が深刻な問題となる。特に大型犬の鋭い爪は、コーティングのない一般的なフローリングであれば容易に深い傷を残してしまう。

家具の移動や家電の出し入れで発生する引きずり傷も見逃せない。最初は目立たなくても、時間が経つにつれて汚れが入り込み、床全体の劣化を加速させるのだ。

傷を放置した場合の床の劣化進行

傷がついたまま放置すると、傷口から水分や汚れが浸透し、フローリング素材そのものの劣化が進む。特にフローリングの接合部に達した傷は湿気を吸いやすくなり、反りや膨らみの原因にもなりかねない。傷一つひとつは小さくても、積み重なれば床全体の寿命を縮める。だからこそ、コーティング選びでは耐傷性を正しいエビデンスで評価する視点が必要なのだ。

JIS規格を知らずにコーティングを選ぶな|JIS K 5600-5-11の概要と役割

試験報告書のある業者とない業者の耐傷性エビデンス比較を示す図解

「耐傷性が高い」という説明は、業者によって評価基準がバラバラなことが多い。客観的な判断基準として活用できるのが、JIS規格などに基づく第三者機関の試験報告書だ。

エビデンスのない耐傷性表記が横行する現状と問題点

フロアコーティング市場では、試験報告書などの客観的なエビデンスを持たずに「耐傷性◎」「傷がつきにくい」などと謳う業者が多く存在するのが実情だ。ウェブサイトやカタログに記載されたスペックや数値は業者が自己申告で記載できるものであり、第三者機関による検証を経ていない場合がほとんどだ。

この状況では消費者が耐傷性の真偽を確認する手段がなく、施工後に「思っていたより傷がつく」という後悔につながるケースもある。正しい判断基準は、第三者試験機関が規定条件で実施した試験結果が記載された「試験結果報告書」の提示を求めることだ。この文書こそが、耐傷性の唯一の客観的エビデンスとなる。

JIS K 5600-5-11:2014「塗料一般試験方法」とは

JIS K 5600-5-11:2014は、日本産業規格(JIS)が定める「塗料一般試験方法-第5部:塗膜の機械的性質-第11節:耐洗浄性に準ずる」に関する規格だ。フロアコーティングの耐傷性試験に広く適用されており、スチールウールを用いた往復摩擦によって塗膜表面に傷が生じるかどうかを評価する仕組みになっている。試験方法と評価基準が明確に定められているため、異なる製品間でも客観的かつ公平に耐傷性を比較できる。

なお、セラミックガラスコーティングについてはASTM D 4752-03(米国材料試験協会が制定する規格)に準ずる試験を実施しており、同様に「傷を認めない」の結果を確認している。いずれも試験条件が明確に定められた第三者評価であり、業者側の恣意的な判断が入り込まない点で信頼性が高いのだ。

JIS規格に基づく試験が信頼できる3つの理由

JIS規格に基づいた試験結果が重要な理由は、以下の3点に集約される。

第一に、客観性と信頼性だ。JIS規格は国が定める統一基準であり、特定のメーカーや製品に偏ることなく公平な条件で試験が実施される。広告や宣伝文句に惑わされることなく、製品の真の性能を把握できる。

第二に、比較可能性だ。複数のコーティング製品がJIS規格に基づく試験結果を提示していれば、同じ土俵で性能を比較できる。どのコーティングがより傷に強いかをデータで判断できるのは大きな利点だ。

第三に、証明力だ。「当社の製品は耐傷性があります」という自称とは異なり、JIS規格準拠の試験報告書は独立した第三者機関が発行する公式文書だ。この文書の有無が、信頼できる業者かどうかを見極める決定的な判断材料となる。

耐傷性評価試験の具体的な内容を解説する

スチールウールを用いてフロアコーティング表面の耐傷性を測定している様子

実際の耐傷性評価試験がどのような方法で実施されているのかを理解しておくことで、業者から試験結果の説明を受けた際に正確に判断できるようになる。

耐傷性試験(JIS K 5600-5-11:2014準拠)の仕組みと評価基準

JIS K 5600-5-11:2014に準ずる耐傷性試験は、スチールウールを研磨パッドとして使用し、荷重9.8N(1kgf)で試験面を往復100回摩擦させ、傷の有無を確認する試験だ。研磨パッド支持具の寸法は85×35mmで統一されており、評価は「傷を認めない」か「傷を認める」の二択で判定される。

この試験条件は、日常生活での家具移動や椅子の出し入れ、掃除用具による繰り返しの摩擦など、フローリングが日常的に受けるダメージを想定した設計だ。スチールウールによる往復100回の摩擦をクリアした塗膜は、実際の使用環境でも高い耐傷性を発揮すると判断できるのだ。

鉛筆硬度試験など、補完的な評価指標も確認しておこう

耐傷性の評価にはスチールウール試験のほかにも、鉛筆硬度試験(JIS K 5600-5-4)などが補完的に用いられる場合がある。鉛筆硬度試験では、硬さの異なる鉛筆を一定角度と荷重で押し当て、傷がつかない最も硬い鉛筆の硬度で評価する。なお、JIS規格の鉛筆硬度試験の表記上限は6Hだ。セラミックガラスコーティングは、鉛筆硬度試験でJIS最高値6Hを記録したうえで、6H超の確認を目的とした専門機関による追加試験を実施し、9H相当を確認済みだ。複数の試験方法を組み合わせてエビデンスを揃える姿勢こそ、信頼できるプロの証といえる。

耐傷性試験で高評価を得るコーティングとは

日本塗料検査協会が発行した全6種フロアコーティングの耐傷性試験結果報告書

試験の内容を理解したうえで、実際のコーティング別試験結果と、エビデンスの確認方法を押さえておこう。

セラミックガラスコーティング|ASTM D 4752-03準拠・傷を認めない確認済み

耐傷性において豊富なエビデンスを持つ代表格が、セラミックガラスコーティングだ。一般財団法人 日本塗料検査協会(東支部)によるASTM D 4752-03に準ずる耐傷性試験で「傷を認めない」の試験報告書を取得済みだ。さらに鉛筆硬度試験ではJIS最高値6H、専門機関の追加試験で9H相当も確認されている。施工品質保証は30年。自己申告ではなく第三者機関が発行した試験報告書というエビデンスが、その耐傷性の主張を裏付けている。品質・性能・機能の詳細については、各評価データとともに確認してほしい。

コーティング種別ごとの耐傷性試験結果・保証年数比較

M&Mが取り扱う全コーティング種別は、一般財団法人 日本塗料検査協会(東支部)による第三者試験を経て、いずれも「傷を認めない」の試験報告書を取得済みだ。

コーティング種別耐傷性試験結果適用試験規格保証年数推奨シーン
セラミックガラスコーティング傷を認めないASTM D 4752-0330年ペット・子育て・耐久性重視
ワンニャンすべらんコーティング傷を認めないJIS K 5600-5-11:201430年ペット・滑り止め重視
UVコーティング傷を認めないJIS K 5600-5-11:201420年光沢感・即日入室
ガラスコーティング傷を認めないJIS K 5600-5-11:201420年コスパ重視・自然な仕上がり
シリコンコーティング傷を認めないJIS K 5600-5-11:201420年無垢材・温度変化の大きい環境
水性ウレタンコーティング傷を認めないJIS K 5600-5-11:201410年予算重視・賃貸物件

試験はいずれも自社検査ではなく、独立した第三者機関が規定条件のもとで実施したものだ。この事実こそが、単なる「耐傷性があります」という自称との根本的な違いになる。

試験報告書の確認方法と業者への質問例

施工を依頼する前に、必ず業者に試験報告書の提示を求めてほしい。具体的には以下のような質問が有効だ。

  • 「耐傷性を証明する第三者機関の試験報告書はありますか?」
  • 「試験規格はJIS K 5600-5-11またはASTMのどちらに準拠していますか?」
  • 「試験を実施した機関名と報告書の日付を教えてもらえますか?」

この質問に対して試験報告書を即座に提示できる業者は、エビデンスに基づいた誠実な商売をしていると判断できる。反対に「口頭での説明のみ」「資料がない」という業者は、耐傷性の根拠が不明確だと考えてほしい。保証内容の透明性についても、同様の視点で確認することが重要だ。

耐傷性以外に確認すべき選定ポイント

耐傷性のエビデンス確認に加え、以下の視点も合わせてチェックすることが重要だ。

安全性(F☆☆☆☆・SIAA等):小さな子どもやペットがいる家庭では、揮発性有機化合物(VOC)の放出が少ない製品を選ぶことが重要だ。安全性についても第三者機関のエビデンスを確認してほしい。

保証内容:耐久年数と保証内容は必ずセットで確認する。耐傷性の試験結果と同様に、保証書の内容も書面で確認することが後悔のないコーティング選びにつながる。

このコーティングが向かないケースと保証対象外条件

コルクフローリングとクッションフロアなどフロアコーティング施工前の床材確認作業

どんなに高性能なコーティングにも、向かないケースは存在する。この点を正直に説明しない業者には注意が必要だ。

施工に向かない床材・状況

以下のケースでは、施工前に必ず専門家への確認が必要だ。

  • コルクフローリング:コーティング剤が浸透しすぎる場合があり、仕上がりに影響が出ることがある
  • クッションフロア:下地が柔らかく、コーティングの密着性が低下する場合がある
  • 既存ワックスが厚く残っている床:ワックスの完全除去が必要で、追加費用が発生する場合がある

床材の状態に迷ったら、まず現地調査と無料見積もりを活用してほしい。

保証対象外となる主な条件

施工後の保証には対象外となる条件が存在する。あらかじめ把握しておくべき主な条件は以下のとおりだ。

  • 水濡れを長期間放置したことによる床材の変形・腐食
  • 施工後の床材の反りや膨らみ(下地・建物起因の場合)
  • 入居後の傷・へこみ・変色(生活起因)
  • 自身でのメンテナンス剤使用による変質

保証を最大限に活用するためにも、施工後のメンテナンス方法については業者から正確な説明を受けておくことが重要だ。

まとめ|エビデンスで耐傷性を確認できる業者を選べ

試験報告書を確認しながらフロアコーティングの耐傷性エビデンスを説明する職人

フロアコーティングの耐傷性は、業者の口頭説明ではなく第三者機関の試験報告書で判断すべきだ。業界では「耐傷性◎」と自称するだけでエビデンスを持たない業者が少なくないのが現実であり、消費者側が試験報告書の提示を求める姿勢が重要だ。

M&Mが取り扱う全コーティング種別は、一般財団法人 日本塗料検査協会(東支部)による第三者試験を経て、いずれも「傷を認めない」の試験報告書を取得済みだ。JIS K 5600-5-11:2014(セラミックガラスはASTM D 4752-03)に準拠したスチールウール試験をクリアしたことは、日常的な摩擦ダメージへの高い耐性を客観的データとして証明している。さらにセラミックガラスコーティングは、鉛筆硬度試験でJIS最高値6H、専門機関の追加試験で9H相当も確認済みだ。

業者を選ぶ際は必ず試験報告書の提示を求め、自称の耐傷性かエビデンスに基づく耐傷性かを自分の目で確認してほしい。耐傷性以外の安全性・保証内容も含めて総合的に判断することが、後悔しないコーティング選びにつながる。

よくある質問

フロアコーティングの耐傷性はどのような試験で証明されますか?
JIS K 5600-5-11:2014「塗料一般試験方法・耐洗浄性に準ずる」に基づくスチールウール試験が広く用いられる。荷重9.8N・往復100回の摩擦で「傷の有無」を評価し、「傷を認めない」の結果が記載された第三者機関発行の試験報告書がエビデンスとなる。M&Mの全6種コーティングは日本塗料検査協会による試験で同結果を取得済みだ。
鉛筆硬度6Hと9H相当はどう違うのですか?
数値が高いほどコーティング表面の硬さが高く、傷がつきにくいことを意味する。JIS規格の鉛筆硬度試験では試験設計上6Hが最高表記値だ。9H相当とは、JIS試験で6H(最高値)を記録したうえで、専門機関による追加試験を実施して確認された値を指す。いずれも第三者機関による試験結果として記録されている。
耐傷性を謳う業者のエビデンスはどう確認すればよいですか?
「JIS K 5600-5-11またはASTM規格に準拠した試験報告書はありますか?」と直接質問するのが最も確実だ。試験機関名・報告日・試験規格・試験結果が記載された公式文書を即座に提示できる業者は信頼できる。「口頭説明のみ」「資料はない」という業者は、耐傷性の根拠が不明確だと考えてよい。

施工業者を選ぶ際の品質基準として、日本ハウスコーティング協会(JHCA)の加盟店基準も参考になります。加盟店は保証引継制度の対象となるため、万が一業者が廃業した場合も保証が継続されます。

※本記事内の一部画像はAIで生成したイメージです。

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