無垢床のカビ除去|表面カビの対処手順と研磨・再発防止の考え方
無垢床のカビ除去は、「拭けば取れるだろう」と軽く考えると、対処を誤ることがある。対処を誤ると、カビが床の内部へ入り込み、張り替えが必要になるケースもある。
この記事では、無垢フローリング(無垢床)のカビについて、原因・DIYでの対処法・フロアサンディングによる対処・再発防止策まで解説する。
この記事でわかること
- 無垢フローリングにカビが生えやすい3つの理由
- 表面カビと深部カビの見分け方・深刻度の判断基準
- DIYでの正しい除去手順とやってはいけないNG行為
- フロアサンディングによる対処の仕組みと費用の考え方
- フロアコーティングを使ったカビ再発防止の方法
1. 無垢床のカビ除去の前に知りたいカビが生えやすい3つの理由

無垢フローリングのカビは、素材の吸湿性・ワックスの劣化・通気不足の3つが重なった環境で発生しやすい。
無垢床のカビ除去を正しく行うには、まず無垢材がカビを生やしやすい理由を理解しておく必要がある。
1-1. 無垢材は湿気を「吸う」素材だ
無垢フローリングは天然木をそのまま使った素材で、木が本来持つ「調湿機能」がある。湿度が高いときに水分を吸収し、乾燥時に放出するという性質だ。
この調湿機能は快適な住環境をつくる一方、湿気が多い環境では水分を抱えやすい状態になる。無垢フローリングでカビが気になりやすいのは、この素材特性が関係している。
1-2. ワックスが剥がれた床はカビが生えやすい
無垢フローリングのメンテナンスにワックスを使っている家庭は多い。しかしワックスは時間とともに効果が薄れ、定期的な塗り直しが必要だ。剥がれかけたワックスの隙間には汚れや水分が入り込み、カビが繁殖しやすい環境をつくる。
またワックスが残った状態の床は、コーティング施工時の密着性にも影響するため、施工前には除去が必要になる点も押さえておきたい。
1-3. 通気が悪い環境がカビを育てる
家具の裏・窓際・洗面所周辺など、風通しの悪い場所はカビが発生しやすいポイントだ。こうした箇所は湿気が滞留しやすく、カビが広がりやすい条件が重なる。
梅雨時期のカビ対策全般については梅雨の部屋のカビ対策ガイドも参照してほしい。
2. 無垢床のカビ除去は深刻度の確認から

無垢床のカビ除去は、深刻度によって対処法が異なる。除去作業に入る前に、深刻度を確認しておこう。
2-1. 表面カビ(初期)の見分け方
白や黒の粉状・綿状のカビが表面に付着しており、乾いた布で軽くこすると取れる状態が「表面カビ」だ。発生してから日が浅く、木材の内部にはまだ侵食していない初期段階を指す。この段階であれば、DIYで対処できる場合が多い。
ただし処置を後回しにすると、カビが広がることがある。発見したら早めに対処しよう。
2-2. 内部浸透カビ(深刻)の見分け方
以下のいずれかに当てはまる場合は、カビが木材の内部まで侵食している可能性が高い。
- カビが黒く変色しており、拭いても色が残る
- フローリングが部分的に変色・変形している
- カビの範囲が広い、または複数箇所に広がっている
- 床の一部がやわらかく、踏むとへこむ感触がある
このような状態になると、表面を拭くだけでは対処しきれない。内部にカビが残ると、条件が揃えばまた表面に出てくることがある。
2-3. 無垢床のカビ除去をDIYで行うか業者に相談するかの目安
無垢床のカビ除去をDIYで行うか、業者に相談するかの目安は次のとおりだ。
| 床の状態 | 推奨する対処法 |
|---|---|
| 表面のみにカビが付着している(初期) | DIYで対処可能 |
| 拭いても色が残る・変色がある | 業者への相談をおすすめ |
| 広範囲・変形・踏み込みでの軟化がある | フロアサンディングなどの対処を検討 |
3. 【表面カビ】無垢床のカビ除去の手順と注意点

3-1. 用意するもの
- 消毒用エタノール(濃度70~80%)
- 重曹(カビが頑固な場合に使用)
- マイクロファイバークロス(2~3枚)
- 使い捨て手袋・マスク
- 小型ブラシ(目地部分の除去用)
市販のカビ取り剤(塩素系漂白剤)は無垢材を傷める可能性があるため、使用しないこと。エタノールも、仕上げの塗装によっては変色などが起きることがあるため、目立たない場所で試してから使おう。
3-2. 除去の手順(エタノール・重曹)
まず部屋の換気を十分に行い、手袋とマスクを着用する。次にマイクロファイバークロスに消毒用エタノールを含ませ、カビ部分を優しく拭き取る。力を入れてこすると木材の繊維を傷めるため、「押さえて拭く」動作を意識しよう。
カビが残る場合は、重曹を少量の水で溶いてペースト状にし、患部に塗布して5分ほど置いてから拭き取る。処置後は十分に乾燥させ、翌日に状態を確認しよう。
3-3. やってはいけない3つのNG行為
NG1:塩素系漂白剤の使用
無垢材の変色や傷みの原因になることがあるため、使用しないこと。
NG2:水を大量に使う拭き掃除
無垢材は水分を吸収するため、濡れた状態が長く続くとカビがさらに広がる。エタノールを推奨するのは、揮発が早く木材に水分が残りにくいためだ。
NG3:サンドペーパーでのこすり取り
表面だけを削っても内部のカビ菌は残る。さらに木材に傷がつき、後からコーティングや再塗装を施す際に問題が生じやすくなる。
4. 【深部カビ】無垢床のカビ除去とフロアサンディング

無垢床のカビ除去で、カビが木材の内部に入り込んでいる場合は、DIYでは対処しきれない。この場合の手段の一つがフローリングサンディングだ。
4-1. フロアサンディングとは何か
フロアサンディングとは、専用の研磨機で無垢フローリングの表面を削り、新しい木肌を露出させる施工のことだ。カビが入り込んだ表面の層を削り取れる場合がある。どこまで削れるかは、床材の厚みとカビの深さによって異なる。詳しくは中古住宅の無垢床をフロアサンディングで再生する方法でも解説している。
4-2. サンディングでカビに対処できる理由
カビの根(菌糸)は、目に見えない部分まで木材に入り込んでいることがある。表面を拭くだけでは菌糸が残り、再びカビが現れることがある。フロアサンディングは、カビが入り込んだ層を削り取る方法だ。ただし、湿気の多い環境が続けば再発することもあるため、換気などの対策もあわせて行おう。
4-3. 施工の流れと費用の考え方
施工の流れは「現地調査・カビ深度の確認 → 研磨機による削り取り → 仕上げ研磨 → コーティング施工(希望の場合)」が基本だ。
無垢床のカビ除去の費用は、床の状態・面積・削る深さによって変わるため、一律の金額では示せない。お見積もりは無料なので、現地調査で確認しよう。
実際の施工前後の変化は施工事例(ビフォーアフター写真)でご確認いただけます。
5. 無垢床のカビ除去後の再発防止とフロアコーティング

無垢床のカビ除去のあとに何もしなければ、同じ条件が揃うとまたカビが生えることがある。再発防止の対策の一つが、フロアコーティングの施工だ。換気や除湿もあわせて行おう。
5-1. なぜ無垢材にカビは再発するのか
無垢材の調湿機能はカビ除去後もなくならない。つまりカビが生えやすい素材特性そのものは変わらず、湿気の多い環境に戻れば再びカビが繁殖しやすい状態になるということだ。湿気の多い環境が続くと、カビが再発しやすくなる。
5-2. コーティングが湿気対策になる仕組み
フロアコーティングは木材の表面に硬化皮膜を形成し、水分や汚れが直接木材に触れにくくする。なお、フロアコーティングはカビが発生しないことを保証するものではない。SIAAの防カビの区分は、対象となる製品を確認しよう。施工後のお手入れ方法については床コーティング後のお手入れ方法|水拭き・掃除の正しいやり方と注意点で詳しく解説している。
5-3. 無垢材に施工できるコーティングの種類
無垢フローリングへのコーティングは、床材の特性を考慮した選択が重要だ。主な選択肢は以下のとおりだ。
| コーティングの種類 | 特徴 | 施工品質保証 |
|---|---|---|
| セラミックガラスコーティング | シリコンとガラスの長所を組み合わせたハイブリッド仕様。引っかき硬度6H | 30年 |
| シリコンコーティング | 耐水性・耐薬品性・防滑性を備えた、20年以上の実績があるコーティング。引っかき硬度4H | 20年 |
※保証年数は耐用年数ではありません。無垢材に施工できるかは、樹種や塗装の状態を確認して判断します。無垢材へのコーティング選びはペット×無垢材の床コーティングガイドも参考にしてほしい。
6. 無垢床のカビ除去で注意したいケースと保証の条件

無垢床のカビ除去では、フロアサンディングやフロアコーティングでも対応が難しいケースがある。以下にまとめる。
施工に向かない床材・状況
- コルクフローリング:コーティング剤が浸透しすぎる場合があり、対応困難なことがある
- クッションフロア:木質の床材ではないため、フロアサンディングはできない
- カビによる腐朽が床の下地(根太・合板)まで達している場合:サンディングでは対処できず、床の一部または全面張り替えが必要になる
保証の対象外となる場合の例(詳しくは保証書で確認)
- コーティング施工後に水濡れを長期間放置した場合
- 施工後に床材の反りや膨らみが発生した場合(下地・建物起因)
- ご自身でメンテナンス剤を使用して変質が生じた場合
無垢床のカビ除去で施工できるかの判断が難しい場合は、現地調査で確認しよう。遠慮なく相談してほしい。
施工業者を選ぶ際の品質基準として、日本ハウスコーティング協会(JHCA)への加盟状況も参考になります。保証引継制度などの条件は、協会の案内で確認できます。フロアコートプロを運営する株式会社M&Mは建設業許可(東京都知事 許可(般-6)第150596号)を持ち、ISO 9001:2015(認証範囲:フロアーコーティングの施工、ハウスコーティング剤の開発・販売)の品質管理体制で運営しています。JHCA加盟店No.003です。
無垢床のカビ除去に関するよくある質問
- Q. 無垢フローリングのカビはエタノールで除去できますか?
- 表面のみにカビが留まっている初期段階であれば、消毒用エタノールでの拭き取りで対応できる場合がある。ただし黒く変色していたり、拭いても色が残ったりする場合は内部まで入り込んでいる可能性があり、フロアサンディングなどの対処を検討する。
- Q. カビが生えた無垢フローリングにそのままコーティングはできますか?
- カビが表面のみで、かつ適切に除去・乾燥させた後であればコーティング施工は可能だ。内部にカビが残っている状態でコーティングすると、皮膜の下にカビが残るおそれがあるため、除去を終えてから施工する。
- Q. フロアサンディング後にコーティングした場合の保証は何年ですか?
- 施工品質保証の年数はコーティングの種類によって異なり、セラミックガラスコーティングは30年、シリコンコーティングは20年だ(保証年数は耐用年数ではない)。研磨後の床に施工した場合の保証の対象と条件は、保証書で確認してほしい。
- Q. まず相談だけしてみたいのですが、費用はかかりますか?
- お見積もりは無料だ。床の写真をもとにした、施工できるかのご相談も受け付けている。まずはお気軽にご連絡ください。
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記事確認者:フロアコートプロ 施工課
最終更新日:2026年9月17日
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