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滑り抵抗性能試験とは|JIS A 1454の試験方法と数値の読み方

滑り抵抗性能試験の結果を確かめると、「滑りにくい」とされるフロアコーティングを根拠をもって比べられます。SNSや業者サイトには魅力的な表現があふれていますが、その根拠となる第三者機関の試験結果報告書まで確認しておくと安心です。本記事では、JIS A 1454の試験内容と、表記に惑わされないエビデンスの確認方法を解説します。

この記事でわかること

  • フロアコーティングの滑り抵抗性能試験(JIS A 1454)の試験方法と数値の意味
  • SNSや業者の「滑りにくい」表記に惑わされず、第三者機関の試験結果報告書を確認する方法
  • フロアコートプロ6製品の実測値(一般財団法人 日本塗料検査協会 東支部発行)

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フロアコーティングの滑り抵抗性能試験とは|JIS A 1454の基本

JIS A 1454フロアコーティング滑り抵抗性能試験の基本概念

フロアコーティングの滑り抵抗性能試験とは、床面の滑りにくさを公的な規格に基づいて数値化する試験のことです。日本産業規格(JIS)が定めた基準で測定するため、メーカーや業者の主観に左右されず、客観的に性能を比較できます。

フロアコーティングの滑り抵抗性能試験(JIS A 1454)とは、床材表面の滑りにくさを摩擦係数として客観的に評価するため、日本産業規格が定めた高分子系張り床材試験方法のひとつです。試験は乾燥状態と水散布状態の両方で行い、数値が大きいほど滑りにくいことを示します。

そのため、業者やメーカーが「滑りにくい」と表記していても、JIS A 1454に準拠した試験結果が示されていなければ、その根拠を客観的に確認することはできません。

なぜ滑り抵抗性能が重要なのか|家庭内転倒事故のリスク

家庭内における転倒事故は、想像以上に深刻な結果を招くことがあります。特に高齢者の場合、転倒が大きな怪我につながり、その後の生活に影響することがあります。また、小さなお子様が走り回るリビングや、水濡れが起きやすい玄関・キッチン周辺では、滑りやすさが直接的な事故リスクとなります。

一方、ペットを飼っているご家庭では、犬や猫の足腰への負担も無視できません。フローリングが滑りやすいと、足腰に負担がかかりやすくなります(フロアコーティングは病気の予防や治療を目的としたものではありません)。このように、滑り抵抗性能はご家族全員の暮らしの質を左右する重要な要素なのです。

滑り抵抗性能が必要な3つのシーン

  • 小さなお子様がいるご家庭:走り回ったり、水滴を踏んだりする場面でのリスク低減
  • 高齢者と暮らすご家庭:わずかな滑りが重大な怪我につながる事故の予防
  • ペットと暮らすご家庭:犬・猫の足腰への負担と、床で滑ることへの配慮

JIS A 1454の試験方法|滑り片・状態・測定の仕組み

JIS A 1454試験で使用する滑り片ゴムシートとスリッパによる測定の仕組み

JIS A 1454は、床材の滑りやすさを「滑り片」と呼ばれる素材で実際に擦り、その抵抗値を測定する試験方法です。試験条件は規格によって厳密に定められており、温度・湿度・試験片のサイズなども規定されています。そのため、どの試験機関で実施しても同じ手順・同じ条件で結果を比較できる仕組みになっています。

使用される滑り片の種類

JIS A 1454:2016「17 滑り性試験」では、複数の滑り片を用いて試験を行います。フロアコートプロが取得している試験では、以下の滑り片を使用しています。

  • ゴムシート(硬さHDA78・厚さ3mm):素足や裸足に近い状態を想定した試験
  • スリッパ:屋内履きを着用した状態を想定した試験

つまり、ゴムシートでの数値は素足歩行時の滑りにくさの目安となり、スリッパでの数値は屋内履き使用時の目安となります。なお、滑り片ごとに数値が異なるのは、床面と接触する素材の摩擦特性が違うためで、これは規格上想定されていることです。

清掃・乾燥状態と水散布状態の2条件で測定する理由

滑り抵抗性能試験では、床材表面を「清掃・乾燥状態」と「水散布状態」の2条件で評価します。この2条件で測定する理由は、実際の住宅内では床が常に乾燥しているとは限らないからです。

たとえば、玄関での雨水の持ち込み、キッチン周辺の水滴、ペットの飲水こぼし、結露などにより、床は日常的に水濡れする可能性があります。そのため、乾燥時だけでなく水散布時の数値も合わせて確認することで、実際の生活シーンに即した安全性を判断できるのです。

滑り抵抗性能試験の数値の読み方|数値が示す滑りにくさ

滑り抵抗値(C.S.R)摩擦係数の判断基準と安全性のレベル

滑り抵抗性能試験で得られる数値は「すべり抵抗係数(C.S.R値)」と呼ばれる摩擦係数です。この数値は、床面と滑り片との間に働く摩擦力の大きさを示しており、数値が大きいほど滑りにくいことを意味します。

滑り抵抗値(C.S.R)評価読むときの注意
数値が大きい滑りにくい同じ試験方法・滑り片・状態で測った結果どうしで比べる
数値が小さい滑りやすい水濡れ時や履物によって、体感が変わる

※どの数値で十分かは、使う場所や履物によって変わります。実際の使用環境・履物・床材の状態により、体感も変化します。

清掃・乾燥状態の数値が示すこと

清掃・乾燥状態の数値は、床が乾いている通常の歩行環境での滑りにくさを示します。リビング・寝室・廊下など、日常の大半を過ごす空間での安全性を判断する指標となります。したがって、住宅全般の基本的な安全性を確認する際に最初に注目すべき数値です。

水散布状態の数値が示すこと

水散布状態の数値は、床が濡れている状態での滑りにくさを示しており、水回り近くの空間やペットを飼っているご家庭で特に重要になります。一般的に、コーティング表面が水を弾く性質を持つ場合、乾燥時より水濡れ時の方が滑りやすくなる傾向があります。ただし、配合や表面構造の工夫によっては、水濡れ時にも乾燥時と同等以上の摩擦係数を維持する製品もあります。

SNSや表記に惑わされない|第三者機関の試験結果報告書の確認方法

第三者機関の試験結果報告書の確認方法とSNSの表記に惑わされないエビデンス確認

ここからが本記事の中心です。インターネットやSNSには魅力的なフレーズがあふれています。たとえば「業界最高の滑り止め性能」「ペットも安心の滑りにくさ」といった表現です。しかし、その根拠となる第三者機関の試験結果報告書が公開されていなければ、それは検証不能な広告表現にすぎません。

滑り抵抗性能試験の報告書は、業者が示す数値の根拠そのものです。つまり、「滑りにくい」という言葉ではなく、報告書の有無こそ確認すべきポイントなのです。

試験結果報告書で必ず確認すべき5項目

  1. 試験機関名:第三者の試験機関であること
  2. 準拠規格:JIS A 1454などの公的規格名と年版(例:JIS A 1454:2016)が明記されていること
  3. 試験日・報告日:いつ実施された試験かが明記されていること
  4. 滑り片の種類と試験条件:ゴムシートやスリッパなど、どの滑り片で何の状態を測定したか
  5. 製品名と試験番号:試験対象が業者の販売する製品と一致していること

これら5項目が記載されていると、試験の条件と結果を確かめやすくなります。報告書の写しの確認を希望する場合は、見積もりの際に相談してみましょう。

第三者試験機関の例

フロアコーティングの滑り抵抗性能試験を実施している代表的な第三者機関には、一般財団法人 日本塗料検査協会、ボーケン品質評価機構などがあります。どの機関が、どの規格で試験したかを報告書で確認しましょう。

また、室内環境の安全性については、F☆☆☆☆(フォースター・ホルムアルデヒド放散等級の最上位の区分)や、SIAA(抗菌製品技術協議会)の登録も参考になります。対象となる製品と区分を確認しましょう。詳しい性能試験の結果はフロアコートプロの品質・性能・機能ページでも公開しています。

フロアコートプロ6製品のJIS A 1454試験結果|実測値で見る滑り抵抗性能

フロアコートプロ6製品のJIS A 1454試験結果と実測値

ここでは、フロアコートプロが実際に取得している試験結果を公開します。すべて一般財団法人 日本塗料検査協会 東支部に依頼し、JIS A 1454:2016 高分子系張り床材試験方法 17 滑り性試験に準ずる方法で測定したものです。基材は木材(150×300mm)を使用しています。

製品名ゴムシート
清掃・乾燥
ゴムシート
水散布
スリッパ
清掃・乾燥
ガラスコーティング0.770.710.79
シリコンコーティング0.810.710.86
セラミックガラスコーティング0.800.720.77
M水性フロアコーティング0.650.690.59
UVフロアコーティング0.720.700.46
ワンニャンすべらん0.620.750.66

このデータから、いくつかの特徴を読み取ることができます。まず、ゴムシートの清掃・乾燥状態では、6製品すべてが0.6以上でした。また、ゴムシートの水散布状態では、ワンニャンすべらんが0.75と6製品の中で最も高い数値でした。

一方、M水性フロアコーティングは、ゴムシートの水散布状態(0.69)が清掃・乾燥状態(0.65)より高い数値でした。なお、セラミックガラスコーティングは、ゴムシートの清掃・乾燥状態で0.80、水散布状態で0.72でした。

実際の施工前後の変化は施工実績ページでご確認いただけます。詳しい仕様や費用については無料見積もりフォームからお問い合わせください。

滑り抵抗性能が高い床が向かないケース・注意点

滑り抵抗性能が高い床が向かないケースとローラーチェア・粘つき感の注意点

滑り抵抗性能試験の数値が高い床は、滑りにくい一方で、すべての環境に向くわけではありません。注意点を以下にまとめます。

  • ローラーチェアを多用する書斎・在宅ワークスペース:摩擦が大きいと椅子の動きが重く感じられることがあります。デスク周辺だけチェアマットを敷くなどの工夫が有効です。
  • 歩行時の粘つき感が気になる方:滑り抵抗値が極端に高い床は、靴下や素足で歩いた際に「引っかかる」感覚を覚える方もいらっしゃいます。施工前にショールームでサンプル感触をご確認いただくことをおすすめします。
  • 既存フローリングが大きく傷んでいる場合:表面が剥離している・深い傷がある状態では、コーティングが本来の性能を発揮できません。その結果、滑り抵抗性能も期待値に届かない可能性があります。このような場合は、コーティング前にフローリングサンディング(床研磨)による下地処理が必要です。

このように、フロアコーティングは万能ではなく、ご家庭の環境や床材の状態に応じた選定が欠かせません。現地調査の段階で、施工が向くかどうかを確認しましょう。

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滑り抵抗性能試験とあわせて確認したい業者選びの7つの基準

信頼できるフロアコーティング業者を見分ける7つの判断基準

滑り抵抗性能試験のエビデンスを確認した上で業者を比べるときは、製品データだけでなく業者そのものの体制・認証・保証も合わせて見ることが大切です。以下の7つの基準を参考にしてください。

  1. JIS A 1454試験結果報告書を提示できること:見積もりの段階で、報告書の内容を確認できるかどうか。
  2. 第三者機関名を明示していること:自社測定ではなく、第三者の試験機関の名前が明記されているか確認しましょう。
  3. SIAAマーク・F☆☆☆☆の対象製品:抗菌製品の登録やホルムアルデヒド放散等級の区分を、対象となる製品ごとに確認できるかどうか。
  4. JHCA(日本ハウスコーティング協会)加盟店であるか:保証引継制度などの条件は、協会の案内で確認しましょう。
  5. 建設業許可・ISO 9001:2015:許可番号や品質管理体制を確認できるかどうか。
  6. 保証の内容:保証年数だけでなく、保証の対象と条件が書面で示されているか。
  7. 施工体制:施工を担当する体制や、下地処理の方法を説明してもらえるか。

これらの基準を確認しておくと、業者を比べやすくなります。なお、JHCA加盟店の詳細については日本ハウスコーティング協会公式サイトでも確認可能です。

フロアコーティング滑り抵抗性能試験のよくある質問FAQ

滑り抵抗性能試験のよくある質問

Q. フロアコーティングの滑り抵抗性能試験ってどんな試験ですか?
JIS A 1454に基づく試験です。床材の滑りやすさをゴムシートやスリッパといった滑り片で測定し、摩擦係数として数値化します。乾燥時と水散布時の両方で評価する点が特徴です。

 

Q. 数値はどれくらいだと滑りにくいと言えますか?
数値が大きいほど滑りにくいことを示しますが、どの数値で十分かは、使う場所や履物によって変わります。数値は、同じ試験方法・同じ滑り片・同じ状態で測った結果どうしで比べてください。

 

Q. SNSや広告の「滑りにくい」表記は信用できますか?
試験結果がなければ参考程度です。第三者機関の試験結果報告書(試験機関名・JIS規格・試験日・滑り片の種類が記載されたもの)の有無を確認しましょう。

 

Q. ペットを飼っている家庭ではどの数値を見ればいいですか?
水散布状態の数値が重要です。ペットの飲水こぼしや粗相など、水濡れ時の滑りにくさを判断する指標となります。フロアコートプロの試験では、ゴムシートの水散布状態でワンニャンすべらんが0.75でした。

 

Q. 滑り抵抗性能が高い床が向かないケースはありますか?
あります。ローラーチェアを多用する書斎では椅子の動きが重く感じられたり、極端に高い摩擦係数の床では歩行時に粘つき感を覚える方もいらっしゃいます。施工前にショールームでサンプル感触をご確認ください。

 

Q. 試験結果が公表されていない場合はどうすればよいですか?
試験結果報告書の有無と内容を質問してみましょう。回答の内容は、業者を比べる材料の一つになります。

 

Q. 施工後の保証は滑り抵抗性能にも適用されますか?
保証の対象と条件は、業者や製品によって異なります。フロアコートプロの施工品質保証は、セラミックガラス・ワンニャンすべらんが30年、シリコン・ガラス・UVが20年、水性ウレタンが10年です(保証年数は耐用年数ではありません)。滑りにくさが保証の対象になるかどうかは、保証内容のページと保証書で確認してください。

 

Q. まず相談だけしてみたいのですが、費用はかかりますか?
お見積もりは無料です。ショールームでの実物確認も受け付けています。まずはお気軽にご連絡ください。
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この記事について

記事確認者:フロアコートプロ 施工課
最終更新日:2026年9月17日

株式会社M&Mは建設業許可(東京都知事 許可(般-6)第150596号)を持ち、ISO 9001:2015(認証範囲:フロアーコーティングの施工、ハウスコーティング剤の開発・販売)の品質管理体制で運営しています。JHCA加盟店No.003です。

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