フロアコーティングの促進耐候性能試験とは|試験条件と6製品の結果
促進耐候性能試験について知りたい方へ。この試験は、JIS K 5600-7-7に準じて、紫外線などによる塗膜の変化を調べる試験だ。本記事では、試験の条件と評価項目の読み方、株式会社M&Mの6製品の結果、業者選びで確認したいポイントを解説する。
この記事でわかること
- 促進耐候性能試験(JIS K 5600-7-7)とは何か・何を評価する試験か
- 保証年数と試験結果の違い
- 外観・光沢保持率・色差ΔE*abの3つの評価項目の読み方
- 株式会社M&Mの6製品の試験結果(日本塗料検査協会)
- 業者選びで確認したい5つのチェックポイント
促進耐候性能試験とは|JIS K 5600-7-7準拠のキセノンランプ試験

促進耐候性能試験とは、キセノンランプの光や熱、水分を試験装置の中で塗膜に与え、塗膜の変化を短い時間で調べる試験だ。株式会社M&Mの製品の試験は、JIS K 5600-7-7:2008(キセノンランプ法)に準じて行われている。
促進耐候性能試験の目的|紫外線による塗膜の変化を短時間で調べる
フロアコーティングは、長く使う塗膜だ。しかし、実際の住まいでの変化を長い年月をかけて観察するのは現実的ではない。そこで、試験装置の中で条件をそろえて調べる促進耐候性能試験が使われる。
紫外線・温度・水分といった劣化の要因を、試験装置の中で連続して与えることで、塗膜の変化を短い時間で評価できる。
試験方法と条件|キセノンランプ・ブラックパネル温度63℃
株式会社M&Mの製品の試験条件は、以下のとおりだ(試験結果報告書の記載)。
- 試験方法:キセノンランプ法
- フィルタ:デイライトフィルタ装着
- 放射照度:60W/m²(300~400nm)
- ブラックパネル温度:63±2℃
- 湿潤サイクル:サイクルA
- 基材:木材(150×70mm)
- 試験時間:200時間または500時間
試験後に塗膜の外観を調べ、試験前後の光沢保持率と色差(ΔE*ab)を測定器で求める。
促進耐候性能試験を確認する理由|保証年数との違い

保証年数と試験結果の違い
保証年数は、施工品質保証の期間であり、塗膜の耐用年数を示すものではない。紫外線による変化への強さは、保証年数ではなく、試験の結果で確認しよう。
業者を比べる際は、次の点を確認しておきたい。
- 試験の結果を公開しているか
- 第三者の試験機関で試験しているか
- どのような試験項目があるか
- 保証の対象と条件(保証書で確認)、JHCAの施工保証引継制度の対象か
保証の内容とあわせて、試験の結果も確認しておくと、製品の特徴を比べやすくなる。
紫外線による塗膜の変化|黄変・変色・光沢低下
紫外線による塗膜劣化は、主に以下3つの現象として現れる。
- 黄変:透明だった塗膜が黄色く濁る
- 変色:床材本来の色合いが変化する
- 光沢低下:つややかな光沢感が失われ、くすんで見える
これらは施工直後には気づきにくく、年月がたってから気づくことがある。南向きの掃き出し窓の近くなど、日光が直接当たる場所では、紫外線の影響を受けやすい。長く美観を保ちたい場合は、この試験の結果も確認しておきたい。
促進耐候性能試験の3つの評価項目|外観・光沢保持率・色差ΔE*abの読み方

外観評価|割れ・膨れ・剥がれの有無を判定
1つ目の評価項目は外観だ。試験後の塗膜に、次の3つの変化がないかを調べる。
- 割れ(クラック)
- 膨れ(ブリスター)
- 剥がれ(ピーリング)
これらは塗膜が傷んだことを示す変化だ。試験結果報告書には、「割れ、膨れ及び剥がれを認めない」のように結果が記載される。
光沢保持率|試験前後の光沢の比較
光沢保持率とは、試験前後の鏡面光沢度(60°)を比較し、試験後に何%の光沢が残っているかを示す数値だ。計算式は「光沢保持率(%) = 試験後の鏡面光沢度 ÷ 試験前の鏡面光沢度 × 100」となる。
値が100%に近いほど、試験前の光沢が保たれていることを示す。
色差ΔE*ab|試験前後の色の違い
色差ΔE*abは、試験前後の色の違いを数値にしたものだ。試験では、任意の3箇所で色差を求め、その平均値を算出している(JIS Z 8781-4に基づく計算)。値が小さいほど、色の変化が小さいことを示す。
試験結果を見る際は、同じ試験時間・同じ条件の結果どうしで比べよう。
株式会社M&Mの6製品の促進耐候性能試験の結果

促進耐候性能試験の結果一覧表
株式会社M&Mが一般財団法人 日本塗料検査協会(東支部)に依頼した、6製品の促進耐候性能試験の結果は次のとおりだ。いずれもJIS K 5600-7-7:2008(キセノンランプ法)に準じて行われている。
| 製品名 | 試験時間 | 外観 | 光沢保持率 | 色差ΔE*ab | 施工品質保証 |
|---|---|---|---|---|---|
| セラミックガラスコーティング | 200時間 | 割れ・膨れ・剥がれを認めない | 93% | 1.5 | 30年 |
| Mガラスコーティング | 200時間 | 割れ・膨れ・剥がれを認めない | 97% | 1.3 | 20年 |
| Mシリコンコーティング | 200時間 | 割れ・膨れ・剥がれを認めない | 95% | 2 | 20年 |
| ワンニャンすべらん | 200時間 | 割れ・膨れ・剥がれを認めない | 83% | 0.8 | 30年 |
| M水性フロアコーティング | 500時間 | 割れ・膨れ・剥がれを認めない | 84% | 0.9 | 10年 |
| M水性UVフロアコーティング | 500時間 | 割れ・膨れ・剥がれを認めない | 97% | 0.5 | 20年 |
※試験機関:一般財団法人 日本塗料検査協会 東支部/試験方法:JIS K 5600-7-7:2008(キセノンランプ法)に準ずる。光沢保持率は鏡面光沢度(60°)から算出。施工品質保証の年数は耐用年数ではない。
結果の読み方
上記の試験結果から、以下の事実が確認できる。
- 外観:全製品が「割れ・膨れ・剥がれを認めない」
- 光沢保持率:83%~97%
- 色差ΔE*ab:0.5~2
M水性UVフロアコーティングとM水性フロアコーティングは、ほかの4製品(200時間)と試験時間が異なる(500時間)。数値を比べる際は、試験時間の違いに注意しよう。
なお、試験の結果は、実際の住まいで何年間変化しないかを示すものではない。保証年数(施工品質保証)とは別のものとして確認しよう。
業者選びで確認したい5つのチェックポイント

1. 促進耐候性能試験の結果を公開しているか
業者のWebサイトやパンフレットで、促進耐候性能試験の結果が具体的に開示されているか確認しよう。抽象的な文言だけでなく、数値データや試験の条件が示されているかも確認しよう。
2. 第三者試験機関の試験結果報告書があるか
試験は自社内での測定ではなく、一般財団法人 日本塗料検査協会などの中立的な第三者試験機関で実施されているか確認する。報告書に試験機関名が記載されているかも確認しよう。
3. JHCAへの加盟状況(施工保証引継制度)
日本ハウスコーティング協会(JHCA)の施工保証引継制度では、施工した企業が廃業した場合に、協会加盟店が施工保証を引き継ぐとされている。対象は正会員の施工で、協会の施工ガイドラインに則った施工が必要だ。加盟状況は、協会の加盟店一覧で確認できる。
4. 試験実施日・報告書番号が明記されているか
試験結果報告書には、依頼番号・試験受付日・報告日が明記されている。これらも確認しておこう。
5. 光沢保持率・色差の具体的数値が示されているか
「外観に異常なし」だけでなく、光沢保持率の具体的な%値と色差ΔE*abの数値が開示されているか確認しよう。数値があると、製品どうしを比べやすい。
促進耐候性能試験の結果を特に確認したいケース
日当たりの良い部屋など
促進耐候性能試験の結果を特に確認したいのは、次のようなケースだ。
- 南向きの掃き出し窓・サンルームなど日光が直接当たる部屋
- 吹き抜け・ハイサッシのある開放的なリビング
- 無垢フローリングで、日光が当たる場所
こうした条件に該当するなら、促進耐候性能試験のエビデンスを業者に確認しておこう。
実際の施工前後の変化は施工事例(ビフォーアフター写真)でご確認いただける。
向かないケースと保証の対象外となる例
一方で、以下のような床材・条件では施工の可否や保証範囲を事前に相談が必要だ。
- コルクフローリング:コーティング剤が浸透しすぎる場合がある
- クッションフロア:下地が柔らかく密着性が低下する場合がある
- 既存ワックスが厚く残っている床:剥離作業が必要で、追加費用がかかる場合がある
また、次のようなケースは保証の対象外となる例だ(詳しい条件は保証書で確認してほしい)。
- 施工後に床材の反り・膨らみが発生した場合(下地起因)
- 水濡れを長期間放置した場合
- 入居後の傷・へこみ(生活起因)
- ご自身でのメンテナンス剤使用による変質
保証の範囲は業者によって異なるため、事前に確認し、書面で残しておくと安心だ。
促進耐候性能試験だけでは不十分|他の試験エビデンスとの組み合わせ

促進耐候性能試験は長期美観維持の重要な指標だが、これ一つだけでフロアコーティングの総合性能は判断できない。床材を守る塗膜には、傷・水・衝撃・化学物質など様々な負荷がかかるためだ。
そのため、以下の試験の結果もあわせて確認したい。
- フロアコーティング耐摩耗性評価試験:日常的な摩擦に対する強さの評価
- フロアコーティングの耐水性試験:水に接したときの塗膜の変化の評価
- フロアコーティング引っかき硬度試験:塗膜の硬さ(JIS K 5600-5-4、鉛筆法)
- フロアコーティングのVOC13物質試験:揮発性有機化合物(VOC)の放散量の評価
複数の試験の結果を確認すると、製品の特徴を比べやすくなる。
促進耐候性能試験に関するよくある質問(FAQ)
- Q. 試験時間200時間・500時間は実際の何年分の紫外線に相当するのか?
- 試験時間と、実際の年数の換算は一概には言えない。屋外の直射日光と、住宅内で窓から差し込む光では、条件が大きく異なるためだ。試験時間は、同じ条件で試験した製品どうしを比べる目安として使おう。
- Q. 色差ΔE*abの数値はどう読めばよいか?
- 色差ΔE*abは、試験前後の色の違いを数値にしたもので、値が小さいほど色の変化が小さいことを示す。見え方は床材の色や光の当たり方によって変わるため、数値は同じ条件で試験した製品どうしを比べる目安として使おう。
- Q. 促進耐候性能試験の結果が良ければ、色あせないのか?
- 色あせないとはいえない。この試験は決められた条件のもとでの評価であり、実際の住まいでは、紫外線の強さや温湿度、お手入れの状況によって変化の程度が変わる。
- Q. 株式会社M&Mの製品は、促進耐候性能試験を行っているのか?
- セラミックガラス・Mガラス・Mシリコン・ワンニャンすべらん・M水性フロア・M水性UVの6製品について、一般財団法人 日本塗料検査協会 東支部の試験結果報告書がある(JIS K 5600-7-7:2008に準ずる)。試験の内容は、お見積もりの際にも質問してほしい。
- Q. まず相談だけしてみたいのですが、費用はかかりますか?
- お見積もりは無料だ。試験の結果についての質問も受け付けている。お気軽にご連絡いただきたい。
→ 無料見積もりフォームはこちら
業者を選ぶ際は、日本ハウスコーティング協会(JHCA)への加盟状況も参考になる。施工保証引継制度などの条件は、協会の案内で確認しよう。フロアコートプロを運営する株式会社M&Mは建設業許可(東京都知事 許可(般-6)第150596号)を持ち、ISO 9001:2015(認証範囲:フロアーコーティングの施工、ハウスコーティング剤の開発・販売)の品質管理体制で運営しています。JHCA加盟店No.003です。
記事確認者:フロアコートプロ 施工課
最終更新日:2026年9月17日
床のお悩み、お気軽にご相談ください。
実際にコーティングされた床を見てみたい。自宅の床材でどれくらい変わるのか知りたい。
ぜひ無料見積もりやショールーム見学をご利用ください。
お電話でも受付中:0120-652-652(9:00~18:00 ※年末年始・GW・夏季休暇を除く)
Contact
当社サービスについて、サンプル・資料請求、お見積り、その他…
お気軽にお問い合わせください。
tel.0120-652-652
お電話受付時間:9:00~18:00
※年末年始・GW・夏季休暇を除く
WEBからのお問い合わせ