ガラスコーティングした床の使用感と経年変化|光沢・お手入れ・張り替え時の扱い
この記事でわかること
- ガラスコーティングした床が日常生活でどう感じられるか(光沢・歩行感・傷への強さ)
- 年数が経ったときに床がどう変わるか、保証年数と耐用年数の違い
- 製品指定のお手入れ方法と、使用前に確認したい薬剤・道具
- 補修や張り替えのときにコーティング面をどう扱うか
ガラスコーティングを床に施工したあと、毎日の暮らしで光沢や歩き心地はどう感じられ、数年後にどう変わるのかを知りたい方に向けた記事です。すでに施工を検討中の一般家庭の方を対象に、使用感・経年変化・お手入れ・張り替え時の扱いという「施工後」の疑問に絞って解説します。製品の仕組みや他工法との違いは、柱記事「セラミックガラスコーティングとガラスコーティングの違い」に譲ります。
結論として、ガラスコーティングした床は日常の擦り傷が付きにくく、お手入れは製品指定の水拭きと乾拭きが基本です。理由は、同一条件の耐摩耗性試験で耐摩耗減量がセラミックガラス14mg、Mガラス28mgと小さいためです(株式会社M&M製品の試験結果)。ただし保証年数は耐用年数ではなく、経年変化は使用条件で異なります。
ガラスコーティングした床は日常でどう感じますか?
ガラスコーティングした床は、表面に硬い塗膜があるため、椅子の出し入れや歩行による日常の擦り傷が付きにくくなります。引っかき硬度試験(JIS規格)では、セラミックガラス・Mガラスが6Hです。ただし、鋭利なものや重量物の引きずりには対応しません。
光沢の見え方
光沢の見え方は、仕上げの種類と床材の色柄で変わります。たとえば、東京都町田市の新築戸建てではセラミックガラスの光沢仕上げを施工しています(後述の施工事例)。そのため、光の入り方によっては木目の上にツヤが乗った見え方になります。
ただし、光沢の好みは写真だけでは判断しにくい要素です。仕上げのサンプルは東京都練馬区のショールームで実物を確認できます。なお、光沢以外の仕上げが選べるかどうかは、床材と製品の組み合わせごとに要確認です。

歩行感と傷への強さ
歩行感は、コーティングの塗膜が薄いため床材本来の踏み心地が大きく変わるものではありません。一方で、傷への強さは試験値で比べられます。同一条件の耐摩耗性試験では、耐摩耗減量がセラミックガラス14mg、Mガラス28mg、Mシリコン45mg、M水性UV68mg、M水性フロア103mgでした(株式会社M&M製品の試験結果)。
つまり、ガラス系の2製品は同じ試験条件のなかで減量が小さく、擦れに強い側に位置します。試験の見方は「フロアコーティング耐摩耗性評価試験」と「フロアコーティング引っかき硬度試験」で解説しています。また、防げる傷と防げない傷の境目は「フローリングの傷防止はコーティングでどこまで防げるか」にまとめました。
ガラスコーティングの床は年数が経つとどう変わりますか?
ガラスコーティングの床は、人がよく通る動線と家具の脚まわりから先に変化が現れやすく、変化の速さは歩行量・家具の移動・掃除方法で大きく異なります。施工品質保証はセラミックガラスが30年、Mガラスが20年です(保証年数は耐用年数ではありません)。したがって「何年もつか」は一律に答えられず、使い方と保証範囲をあわせて考える必要があります。
変化が出やすい場所
変化が出やすいのは、玄関からリビングへの動線、ダイニングの椅子の脚まわり、キッチン前の立ち位置です。なぜなら、同じ場所を繰り返し擦る負荷が集中するためです。そのため、椅子の脚にフェルトを付ける、砂や小石を持ち込まないといった対策が、コーティングの有無にかかわらず有効です。
保証年数と耐用年数の違い
保証年数は、施工品質に対する保証の期間であり、その年数の間に床が変化しないことを示す数字ではありません。たとえば、重量物の引きずりや薬剤による損傷は、保証の対象外になる場合があります。保証の対象・対象外は保証内容のページで確認してください。
なお、長期の変化を試験で見る方法として、促進耐候性能試験があります。試験の考え方は「フロアコーティング促進耐候性能試験とは」で解説しています。ただし、試験値は実際の住まいでの経年をそのまま保証するものではありません。
ガラスコーティングした床のお手入れはどうしますか?
ガラスコーティングした床のお手入れは、掃除機やモップでホコリを取り、汚れは硬く絞った布で水拭きしてから乾拭きするのが基本です。製品指定のお手入れ方法ではワックスがけを行いません。また、市販の薬剤や道具を使う前に、製品指定の可否を確認してください。
日常のお手入れ
日常のお手入れで気をつけたいのは、水分を残さないことです。ガラスコーティングは表面を覆いますが、床板の継ぎ目から水が入ると床材そのものが傷む可能性があります。そのため、水拭きのあとは乾拭きで仕上げ、こぼした液体は早めに拭き取ります。詳しい手順は「床コーティング後のお手入れ方法」にまとめています。
ワックスシートやツヤ出し成分入りの掃除シートは、塗膜の上に別の層を作ってしまうため使いません。ワックスをかけない理由と、ノンワックス床材との関係は「フローリングのワックス不要は手入れ不要?」で解説しています。
使用前に確認したい薬剤と道具
次の薬剤や道具は、製品によって使用可否が異なります。したがって、使う前に施工店へ製品指定の可否を確認してください。
| 薬剤・道具 | 確認したい点 | 代わりに使うもの |
|---|---|---|
| 塩素系漂白剤・強アルカリ洗剤 | 製品指定で使用可か | 薄めた中性洗剤 |
| アルコール除菌剤の頻繁な使用 | 製品指定で使用可か | 硬く絞った水拭き |
| 研磨剤入りスポンジ・メラミンスポンジ | 塗膜表面を削らないか | 柔らかい布 |
| スチームクリーナー | 高温・蒸気の可否 | 掃除機・モップ |
薬剤への強さは、製品ごとに耐薬品性試験で確認しています。試験の項目と読み方は「フロアコーティング耐薬品性試験6種」を参照してください。
お手入れ方法や仕上げのサンプルについて相談したい方へ
床材の品番と写真をお知らせいただければ、施工可否と製品指定のお手入れ方法をご案内します。お問い合わせフォームまたはお電話でご連絡ください。
補修や張り替えのときコーティング面はどう扱いますか?
ガラスコーティングは硬化して床材と一体になるため、ワックスのように剥離剤で落として塗り直す前提の製品ではありません。そのため、深い傷の補修や部分的な張り替えは、施工店に現地確認を依頼してから進めます。補修の方法は、床材の構造と傷の深さで変わります。
部分補修の考え方
浅い擦り傷は塗膜の範囲で起きているため、床材まで達していないことが多く、補修材で目立たなくする方法があります。一方で、床材まで達した傷は、床材の補修とコーティングの再施工を分けて考えます。どちらに当たるかは、現地で確認しないと判断できません。
張り替え・リフォーム時の扱い
床を張り替える場合は、新しい床材に対して改めてコーティングの可否を確認します。中古住宅やリノベーション後の床への施工条件は「中古・リノベーション後の床にコーティングは可能?」で解説しています。また、費用の考え方は「床コーティングの費用相場」を参照してください。
ガラスコーティングが向く床と向かない床
ガラスコーティングが向くのは、擦り傷を減らしながら床材の色柄を活かしたい一般家庭の床です。一方で、向かない床や要確認の条件もあります。
- 向くケース:新築や張り替え直後で、床材の表面仕様が確認できる床。椅子の出し入れが多いダイニングやリビング
- 向かないケース:重量物を頻繁に引きずる場所、鋭利なものが落ちやすい作業場。塗膜では防げない傷が主な悩みの場合
- 要確認:表面に特殊な加工がある床材、既存のワックスや他のコーティングが残っている床、床暖房のある床(冷熱繰り返し性能試験を参照)
なお、室内の空気環境が気になる方には、VOC13物質の放散試験(JIS A 1901/A 1902-3・ボーケン)で、対象7製品はいずれも定量下限未満でした。ただし、これは放散試験の結果であり、すべての方に刺激がないことを示すものではありません。
施工事例:東京都町田市の新築戸建て
東京都町田市の新築戸建てで、セラミックガラスコーティングの光沢仕上げを施工しました。施工の様子は施工事例ページで写真とともに確認できます。光沢仕上げの見え方を検討している方の参考になる事例です。
よくある質問
- Q. ガラスコーティングした床は、年数が経つと光沢が落ちますか?
- A. ガラスコーティングの床でも、動線や椅子の脚まわりなど負荷の集中する場所から先に見た目が変わることがあります。変化の速さは歩行量や掃除方法で異なるため、一律の年数は示せません。気になる場合は施工店に現地確認を依頼してください。
- Q. ガラスコーティングした床に、家庭用の除菌剤を使ってよいですか?
- A. ガラスコーティングの床に使う薬剤は、製品ごとに耐薬品性試験で可否を確認しています。市販の除菌剤や漂白剤は成分が異なるため、使う前に施工店へ製品指定の可否を確認してください。基本のお手入れは水拭きと乾拭きです。
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